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  • キョクチョー

はじめての夜神楽★徹底解説スペシャル(1)


木の葉が色付き、雲海が出る。 田んぼの稲刈りも終え、里には冬の足音が聞こえている。 そんな高千穂町の冬の代名詞ともいえるのが「夜神楽」である。 今やお昼13時のお知らせメロディも夜神楽の笛太鼓に変わり 今年もこの季節がやってきましたな、と感慨深い。 しかし、町外の方々には「夜神楽」と聞いてもピンとこない人もいることだろう。 聞いたことはあるし、写真も見たことはあるし、でもよくわからないことがたくさん。 一体何なんだ、高千穂の夜神楽!という夜神楽ビギナーの方々。 その疑問、高千穂キャラバンが、やわっと解決します。

そも夜神楽とは何ぞや

まず基礎の基礎、夜神楽とは何かについて見ていきたいと思う。 高千穂町内では、毎年11月から2月にかけて夜通し行われるものを夜神楽と呼んでいる。 ちなみに、高千穂町史・第2章第1節にはこう書かれている。

町のことなら俺に聞け、でお馴染み「高千穂町史」。 ―――― 神楽の創始は天照大神が天岩戸かくれに始まると伝えられ 式三番、 岩戸六番等三十三番の舞題があり、 春の豊作を祈願する祭りとし、 秋の収穫終了後五穀豊穣の感謝の願成就として 各部落毎の鎮守を中心として奉納される。 ―――― むむ、なんかちょっと分かりにくいところもあるが、ポイントはこんなところのようだ。 ①はじまりはアマテラスオオミカミの岩戸隠れと言われている ②三十三番の舞がある ③各集落ごとに祀っている神社を中心として奉納される ④秋の収穫を感謝し、春の豊作を祈願する祭りである では、まず①番のポイントから順番に見ていくことにしよう。

①はじまりはアマテラスオオミカミの岩戸隠れと言われている

さあ、 皆さんも一度は聞いたことがあるのではないだろうか。 日本神話の中でも有名な逸話・アマテラスオオミカミの「岩戸隠れ」である。

太陽神アマテラスオオミカミ。写真は岩戸地区にある銅像。 電信柱に寄りかかって待ち合わせしてるように見えるのは、撮り方のせい。 +++++++++++++++++++ アマテラスオオミカミが、乱暴者の弟スサノオノミコトのふるまいを悲しんで 岩の洞窟の中に隠れ、大きな岩戸で入り口をふさいでしまった。 すると、世の中は真っ暗になり、あらゆる災いが降り注いだ。 困った他の神様たちは集まって相談し、一つの作戦を練った。 まず、ニワトリを集めて鳴かせ、鏡や玉飾りを付けた榊を用意した。 次に、アメノウズメノミコトという女の神様が桶の上に立ち、 足を踏み鳴らしながら面白おかしく踊り出した。 それを見た神様たちは大笑いをし、喝采を送った。 騒ぎを聞いたアマテラスオオミカミは不思議に思い、少しだけ戸を開けて尋ねた。 「世の中が暗くなったはずなのに、なぜそんなに楽しそうに騒いでいるのか。」 アメノウズメノミコトが「あなたよりも立派な神様がいるので、喜んでいるのです」と答え 同時に榊に付けた鏡が差し出された。 それをよく見ようとアマテラスオオミカミがさらに身を乗り出したとき すかさず力持ちの神様・アメノタヂカラヲノカミがその手を取って引きずり出した。 すると、ようやく世の中に光が戻った。 (「古事記」参照) +++++++++++++++++++

神様たちがアマテラスオオミカミを出す相談をした「天安河原」。 好奇心に負けて扉を開けちゃう描写がチャーミングで好き、というのは置いといて 神楽に関係しているのは、桶の上に立ったアメノウズメノミコトのシーン。 桶の上で足を踏み鳴らして踊った踊りが、神楽の起源と言われているのである。 ※余談だが、この時アメノウズメノミコトはおっぱいも大事なところも丸出しの かなりファンキーな舞を披露している。そりゃ神様も喜ぶわ、と言いたい。

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