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突撃!隣の水道水(2)

  • キョクチョー
  • 2014年6月12日
  • 読了時間: 3分

違いの分かる町民になる

まずは、借り受けた分厚くて重い資料をもとに 簡易水道のある地区を割り出しターゲットを定めた。 今回、私の餌食になったのは以下の3地区。  ・東岸寺(とうがんじ)  ・大猿渡(おそたり)  ・中瀬(なかぜ) 知り合いの伝手をたどり、この地区で簡易水道を引いているお宅を紹介してもらう。 電話を掛けると、皆さん一様に戸惑いの様子。まあ、そりゃそうだ。 家を訪ねて「水を一杯いただけませんか?」なんて、 時代劇なんかで弱り果てた訳ありの旅人がいう台詞だもの。 しかも「簡易水道で!簡易水道でないとダメなんです!」ときたもんだ。 しかし、町民の皆さんの温かさときたら。 3件とも快く了承をいただいた。

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まずは東岸寺。こちらご主人の利幸さん。 見事な桜の大木の下からいただきました。 春の花見の時期は特等席になるそう。

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次に大猿渡。こちら奥さんのクニ子さん。 いい山並みが見えるお庭からいただきました。 この辺の水は里帰りした人が持って帰ることもあるそう。

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最後に中瀬。こちらご主人の浩二さん。 牧場の隣のご自宅からいただきました。 いただく最中もずっと牛がモーモー啼いていた。 ありがたや、ありがたや。 この水、必ずや飲み分けて、違いの分かる町民になってみせる!

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基準として上水道の水も汲んできたので、合計4本。

結果

コップの裏に答えを書き、注ぎ分けてシャッフルした後、それぞれに飲んでみる。

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いざっ

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うーん…。 「水だね。」というのが正直な感想ではあるが注意深く飲み比べてみると、 何とは言えないが確かに違いはある。口当たりというか後味というか、そういうのが違う。 系統でいえば「東岸寺」「中瀬」が似ている。ような気がする。

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飲み分けに挑戦する面々。やはりそれぞれが違うことは分かるようだ。 東岸寺も大猿渡も中瀬もそれぞれに好きだという人がいた。好みも別れる水の味。 正直ここまで味の違いについてワイワイできるとは思っていなかったからうれしい誤算である。 では最後に、カンスイマスターであるところの竜也係長に「利き水」をしてもらおう。 なんといってもマスターなので、簡易水道の水を当てるくらいのことは朝飯前のはず。 手元にある資料だけで推理してもらう。

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張りきってどうぞ!

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まず透明度からチェックする入念な仕事ぶり。

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さすが飲み慣れていらっしゃる。

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真剣に資料の数値を比較。 私の無茶ぶりにも真摯に答えていただき、キャラバンとしては感無量である。 係長の名誉のためにテストの結果は伏せるが、 全問不正解だってそりゃあ仕方がないってもんなので落ち込まないでください、係長。 さあ、これから梅雨本番。 たくさん降った雨が湧き出て川となり、動植物を潤す。 今回、水を知ることでその大切さもさらに実感できたように思う。 次に水を飲むときには、それが辿ってきた旅路を思って、 ありがとうと言ってみるのもいいかもしれない。

+++書いた人++++++++++++++++++++++++++++

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キョクチョー 福岡県北九州市出身。 高千穂町地域おこし協力隊として任務遂行中。 好きな色は黄色。

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